大手とベンチャー、どちらに就職すべきか
よく見かける「大手・大企業とベンチャー・中小企業、どちらに就職すべきか問題」について、自分なりの回答をまとめます。
賛否両論あると思いますが、自身の経験と、周りの方々を見てきた観点から述べます。
【結論】若手時代はベンチャーが良く、歳を取ったら大手が良い
私はベンチャー・大手など複数社に就職しました。結論としては、若いときはベンチャーが良く、歳を重ねたら大手が良いという考えに至っています。
ここで言うベンチャーは、未上場企業で一発当てたいと目論んでいる企業を指しています。中小企業基本法の中小企業ではありません。
また、「若手」は新卒〜30歳未満を指します。肉体・精神面において無理できる時期と考えています。人によって変わってくると思います。
ざっと、以下のような分類に分けて整理していきます。
ベンチャー・中小企業 | 中堅企業 | 大企業・大手 | |
社員数 | 100名 | 1,000名 | 10,000名 |
売上規模 |
10億 |
500億 | 1兆 |
事業の種類 | 単一事業 | 2,3個の柱の事業 |
様々な領域でトップ |
ベンチャーでチャレンジすることで学び、大手に活かす
なぜ、若手時代はベンチャーが良いかと言うと、仕事の範囲が広く、学ぶことが多いからです。大手は効率化のために分業される傾向にあり、ベンチャーは分業化されておらず、多くのことを個人が担当しなくてはいけません。
具体的に私がベンチャーで経験して役に立っていることは、法務(契約)・経理(見積もり・請求)の経験を積めたこと。電話対応も意外とビジネスマナーとして今も役に立っています。
また、若いときはチャレンジできるというのも良いと感じています。歳を重ねると失敗できないという訳ではないですが、年齢を重ねるにつれ、生活環境も変わってきて制約は増える傾向にあると思います。(結婚や世間体など)
大手に進みたいときは、上記の様々な経験やチャレンジ実績を武器に、大手に挑めば良いと考えます。
年齢が意外と大事だぞ、大企業
社風にも大きく左右されるので一概には言えないですが、年齢を重ねて大手に転職した場合、年功序列が作用し、在籍期間を問わず、存在感を発揮できる場合があります。
大手は軒並み以下の傾向がありました。
- 年上の話を聞く傾向にある
若手時代、ベンチャーで何でも仕事をこなし、様々な経験を積んで大手に転職すると、仕事の面では困らない上、みなさん話を聞いてくれて、とても仕事を進めやすい傾向にあると感じます。
歳を重ねてからのベンチャーチャレンジは大変である
逆に大手からベンチャーに転職すると、雑務等の仕事の範囲が増えることと(そしてそれをみんなが当たり前にこなしている)、大手企業ブランドの期待値があるので高い要求がくる可能性が高いです。給料の面からも言えると思います。
歳を重ねてからの起業についても同様に大変であると考えます。大手から起業している人を何人も見ましたが、成功する人はほんのわずかで、大手で限られた領域に特化していたことが、残念ながらマイナスに働く傾向にある場合が多いように感じます。
中小起業、大手のそれぞれのどんな人がいる?
ここまで書いてると、ベンチャーは何でもできる人間が育ち、大手はパーツ人間しかいないような書き方になっていますが、そうではないです。
大手は、経営者が優秀・新卒が優秀=突き抜けた人材がいるという印象があります。
ベンチャーは、全員が比較的なんでもできるが、大手と肩を並べるために企業価値を高められる人材はいないように感じます(自分もですが)。
ベンチャー・中小企業 | 中堅企業 | 大企業・大手 | |
経営者 | 普通・いつもベンチャー起業同士 | 優秀 | 優秀・人脈がある |
管理職 | 優秀なプレイヤーがマネージャーへ | サービス愛が強く、プレイヤーとして最上級 | ”マネジメント”として機能している |
中途 | 活躍しづらい環境 | 求められる役割をこなす | ばらつきが多いが能力が低くても目立たない |
新卒 | ばらつきが多いが育つ | 雑用が多く成長しない | さすがに優秀な人間が多く力を発揮している |
給料はもちろんベンチャーより大手が良いよね?
それはもちろん大手が良いでしょう。大手はすごいですね。給与以外にも、福利厚生面が充実しているので、給与に直接現れない恩恵を受けていると思います(軽食、ドリンク、飲み会経費など)。
ベンチャーは一発当てれば、ストックオプションやポジションの創出による早期の昇進などもありうると思いますが、不確実性が高いので、期待値としては大手が高いでしょう。
結局は何をしたいかが大事
冒頭、若手時代はベンチャーが良く、歳を重ねたら大手が良いと記載しましたが、結局のところは何をしたいかが重要と考えます。
本当にやりたいことや、自身の目的に沿ってないと、いつまで経っても転職の影がちらつくことになります。
それを早めに見つけ、企業規模に関係なく、チャレンジできる仕事を全うしたいものですね!